概 要・・・ラングラーは、クライスラー社が1987年からジープ(JEEP)ブランドで生産販売しているクロスカントリー(パートタイム4WD)です。現行モデル(2023/8月現在)で4代目(JL)となります。
ジープの車名は、第二次世界大戦中の「ウィリス・オーバーランド社」から始まり、1953年にカイザー社が買収、1963年にカイザー社が「ジープ・コーポレーション」に社名を改名、1970年にAMCに買収され、1980年にAMCがルノーの傘下となり、1987年にクライスラー社がAMCを吸収、そして1998年にダイムラー・ベンツ社と合併し「ダイムラークライスラー」となりました。更に、2014年にダイムラー・クライスラー社のクライスラー部門がフィアット社の子会社となり、「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」(FCA)の一部門のブランドとなりました。
そして、FCAは、グループPSA(フランスの多国籍企業)と合併し、「ステランティス N.V.」が誕生し、ジープはステランティス N.V.のひとつのブランドとなっています。
このように、戦後から現在に至るまで数々の合併や吸収を経てもなお、ジープとして存在する息の長い、歴史のあるモデル(ブランド)ということになります。
初代(YJ/1987y~1996y)に関しましては、ヘッドライトが角型2灯となっており、AMC仕様とクライスラー仕様が混在し、1991年以降の直6エンジンはAMC社製の4.0リッターとなります。日本においても、3ナンバー(乗用)規格と1ナンバー(貨物)規格が混在しているようです。
2代目(TJ/1996年~2006年)に関しましては、ヘッドライトが丸型2灯となり、サスペンションが改良され、日本仕様は右ハンドルとなり、6気筒エンジンがチェロキーで使用されていたAMC242型となりました。4気筒エンジンは、2003年以前がAMC社製の150、2023年以降がクライスラー社製のDOHC・2.4リッターとなります。また、2003年にルビコンが追加されました。
3代目(JK/2007年~2017年)に関しましては、ボディの大型化、4ドアモデルの追加といったSUV化が進み、4ドアモデルがアンリミテッドとして販売されました。エンジンはクライスラー社製の3.8リッター・V6・EGH型が搭載され、主に欧州向けのモデルには、クライスラー社製のDOHC・2.4リッターディーゼルターボエンジン(R428)が搭載されました。
トランスミッションは、6MTが標準となり、5ATがオプションで用意されていました。(前期型/2007年~2011年は4AT、後期型/2011年~2017年は5AT)
4代目(JL/2018年~)に関しましては、スポーツ(2ドア)、アンリミテッドスポーツ(4ドア)、アンリミテッドサハラローンチエディションが追加され、エンジンは改良型のV6・3.6リッター・DOHCと、新型の直4・2.0リッター・ターボが追加されました。
登場以降、何度も新機能や新モデルが追加され現在に至っています。
イラストのモデルは、3代目(JK)のアンリミテッド(US仕様)です。