概 要・・・たま電気自動車は、太平洋戦争終戦後の立川飛行機のエンジニア約200名によって北多摩郡府中町(推定・北府中周辺)の貸し工場で創業された国産車メーカー『東京電気自動車株式会社』によって開発生産販売された全電気自動車(EV)です。(たま電気自動車の販売後、1949年に社名を「たま電気自動車へと変更」)
当時、GHQの統制下にあった日本の工業はガソリンの供給が困難な状態であった反面、電気の供給には余裕があったことを受け、1946年頃からバッテリーを動力とした自動車の開発が進められました。その後1947年に「たま電気自動車」の量産に入りましたが、今度は朝鮮戦争の勃発によって鉛の供給が困難となり、逆にガソリンの供給が円滑になってきたことを受け、1951年にたま電気自動車は生産を終了しました。
このたま電気自動車のフロントにモーターを搭載し、床下にバッテリーを収納する構造は、昨今の電気自動車の基本構造となっています。
特筆としまして、「たま電気自動車株式会社」は、1951年頃に「たま自動車」と社名が変更され、更に1952年11月に「プリンス自動車工業株式会社」となり、1966年に日産自動車株式会社と合併しました。
イラストのモデルは初期型(E4S-47-1型)で、特徴的な外付け型矢羽式方向指示器(アポロウインカー)を作動させている状態を表現してあります。