概 要・・・プリンスロイヤルは、皇室の御陵車としてプリンス自動車が開発し、日産との合併後の1966年に開催された東京モーターショーにて発表された後の1967年から正式に皇室で使用が始まりました。
それまでの御陵車はアメ車やメルセデスが使用されていましたが、日本の自動車製造技術が高度化されたこともあり、宮内庁が国産メーカーでの製造を画策した結果、プリンス自動車が開発から製造を担う結果となりました。その背景には、当時の皇太子明仁親王(平成天皇/現在の上皇陛下)がプリンス自動車の車を好んで自ら運転していたということも関係しているとのことです。
現在は、日産がルノーの傘下に収まったことで2代目の開発を辞退したことにより、トヨタ自動車のセンチュリーロイヤルが2005年から採用されています。
プリンスロイヤルの主な特徴は、8人乗りのリムジンボディで、強固な車体、防弾ガラス、パワフルなV8エンジンが挙げられ、外観的には当時の新型グロリア(A30型)と似通ったたて目4灯のフロントデザインを有していましたが、実際にはグロリアとの共有パーツはほとんど無かったようです。
最終的には皇室用として宮内庁に7台、迎賓用として外務省に2台が納入され、現在は東京都立川市の「昭和天皇記念館」に1台が保管されているとのことです。