概 要・・・ギャランラムダは、三菱自動車がギャランGTO、ギャランクーペの後継車種として、1976年に生産販売を開始した2ドアHTクーペです。当初は51年排ガス規制適合のSOHC2000ccエンジン(4G52型)を搭載したモデルのみとなっていましたが、翌年の1977年に4G32型系エンジン(1600cc/サターンエンジン)を搭載したSLとGSがラインナップされました。
シャシーやサスペンションはラムダよりも約半年早く生産販売されていたギャランの3代目モデルとなるシグマと共通のものでしたが、セダンとバンの2種構成のシグマの2HTボディという位置づけ的存在ではあるものの、前後のトレッド幅の拡大、4輪ディスクブレーキの採用など、姉妹車ではなく独立したモデルとして取り扱われていました。
1970年代後半の日本の小型車の中では高級感があり、精悍なマスク、ワイドサイズのタイヤが収まる広いタイヤハウスも手伝って、高級志向の若者にも人気がありました。
1976年当時の三菱自動車は、クライスラー(米国)との業務提携が成されていたこともあり、日本の他メーカーが排ガス規制への適合に難儀している中にあっても、円滑な新車種開発が行われており、更にそういった事情からもCピラー後方に大きく回り込んだリアウインドウ(ラップアラウンドリアウインドウ)、矩型4灯ヘッドライト、スラントノーズなど、エクステリア、内装、装備等が当時のアメ車のデザインとアメリカでの市場を意識したものであったことを垣間見ることができます。
その後、1978年に姉妹車のエテルナが追加されると同時に、53年排ガス規制によって1600GS、2000GSLがカタログから消え、1979年に2000スーパーツーリング、並びに、ギャラン系列初の3ナンバーとなる2600スーパーツーリング(G54Bエンジン/A135A)が追加されました。加えて、1980年に2代目へとモデルチェンジが行われ、2600ccエンジンに代わってターボエンジン、ディーゼルエンジンを搭載したモデル、AT仕様などが誕生し1984年に生産を終了されました。
イラストは、1977年に追加されたモデル、1600GS(SUツインキャブ仕様)で、上がホイールをスピードスターマークⅡ(オレンジ塗り)、サイドミラーをドアミラー(ジャガータイプミラー)に変更したローライダー仕様、下は上と同じ仕様で、スピードスターマークⅡを黒塗りに変更し、リアウイングを追加したものです。